RubyKaigi2010 1日目

rake:money 拡大版〜Rubyエンジニアと企業の幸せな関係〜

rake:money 拡大版〜Rubyエンジニアと企業の幸せな関係〜 に行った。

各企業のパネリストの皆さんがフリーランスエンジニアに求めるものは「スペシャルな能力」と「プロジェクトの成功へのコミット」というところが共通点だったと思う。フリーランスの代表として id:oukayuka さんは、「能力に見合った対価」の必要性を何度も表明されていた。

会場では、スペシャルな才能は、相応の対価を提示できるフットワークの軽い企業に集まり、年功序列を基礎に置く大企業は平均的なエンジニアを抱えるという2極化が進むという未来を描いた形になったように見えた。そしてこの状況は大企業がオープンなエンジニアのコミュニティへの関与を緩やかに進める現在に於いても、大きくは変わらないだろうという。

とりあえず不遇にあえぐ優秀なエンジニアってのがいるのかどうか、が焦点だろうか。
そういう人達を救う状況に持って行けば、双方ハッピーな世界が待っているのはわかる。ただ、米国の様に、人気職業で2位、という状況になる世界の裏には、平凡な能力のエンジニアは徹底的にコストの安い国で調達する、という状況もセットなんだろうなあ。つまり市場に対して国内のエンジニア人口の比率というのは減少するってことだね。

ふつうの開発は、どこに向かうのか... ってことで、次のセッションへ。

Head First ふつうのシステム開発

Head First ふつうのシステム開発 に、行った。

とりあえず id:ursm が普通じゃないw

これがおかしなことではなくて、プロジェクトの成功のためには、プロパーでこういう人材が当然のごとく必要ってことなんだろうな。

質疑応答の中で、「技術的負債の解消はエンジニアの責任」、と位置づけつつも、「構造の変更を伴うビッグリファクタリングや大規模な非機能要件の改善のために、価値の提供のペースをどう「落とすか」については明確な答えが無い」、という話が出た。

僕は、この点についてはきちんと顧客と話をすべきだと思うし、スプリントやリリース計画の中で、明示的にそのための枠やバッファを宣言して顧客から獲得しておく事が重要だと思う。経験的なプロセスの中で明らかになる問題というのは必ずあるという認識を共通できるか、というタフな交渉が開発のリーダーには求められるはずだ。

いつでも優秀なエンジニアが「最終退出者」という状況が続く訳も無い。