RubyKaigi2010 2日目

基調講演

Matzの基調講演

Traits-likeなmixという概念を提案したら、IRCやQ&Aでガンガン突っ込まれていた。Rubyが良いものになっていく秘密を垣間見たという時間。

The Necessity and Implementation of Speedy Tests

The Necessity and Implementation of Speedy Tests

自動テストの実行にかかる時間を徹底的に削る事で、開発にリズムを産み、良い設計に導こう、という強いメッセージを感じたセッション。マシンガンみたいに喋るjakescruggs氏に圧倒されつつ、Preziの魅力的なプレゼンを楽しんだ。

CPUのコアをフル活用する平行テスト関連のツールの紹介から、ディスクアクセスを高速化するためにテスト環境のジャーナルやatimeをOFFったり、GCの設定をいじってGCを抑制したりというのは、そこまでやりますかとびっくり。

また、当該のテストと直接関係のない重い処理をモック/スタブで回避したり、テストの前処理を減らすためにインジェクションしやすい設計にしたりという、設計をテストしやすい形に持って行くことも推奨。

最後はしっかりメトリックスをとって改善できるポイントを探そう、というMetrics-Based Refactoringを提唱して、自身のmetrics_fuを紹介するという濃く、まっすぐなセッションだった。

Unix修正主義

Unix修正主義

Unixのスタイルを踏襲することでライブラリの使い易さを獲得しつつも、Unixの悪い所は改善しつつRubyに組み込んで行くという、すごく興味深い話。

エンジニアの鏡、という発表だったと思う。
資料はとても勉強になるものだった。また読むと思う。

Lightning Talks

Lightning Talks

ARToolKit Ruby Binding

AR使ったすげープレゼンとツール。

Ruby/Tk-Kit から RubyKit へ : Ruby の単一ファイル実行環境の構築に向けて

タイトルのまんま。来年には進捗が聞けるのだろうか。なんにせよRuby/Tkが気軽に使える世界に持って行こうとするnagaiさんの執念たるやすげー

What is few?

小柄な中2のsora_hの堂々とした発表に圧倒される。fewという作業中のterminalを塞がずにファイルの内容を参照するツールの紹介だったと思う。思うというのは、彼の頭の回転に僕がついて行けなかったから。

Toward Lightning RubyVM

ささださんがいっしょうけんめい英語でスピーチする様を眺める。何が彼をそうさせるのかと思ったら、海外にしばらく行って来るんだって。いってらっしゃい。Happy VM Programming!

MessagePackで多言語間通信

MessagePackJSONよりもProtocolBufferよりも効率の良いバイナリシリアライズ形式。そしてMassagePack-RPCはThift,Avroを上回るCross-Langurage RPC client。

もう発表も内容も素晴らしすぎて、すぐ使ってみたくなっちゃう。Furuhashi氏、おそろしい子。

Rubyで手軽に暦日を算出しよう!

ネタも発表のテイストも異色な感じ。いや、完成したら、標準ライブラリでいいんじゃないでしょうか。

Introducing the Lingo Project: A New Generationi Text Input System Leveraging Non-native English Writing

デモの途中でドラが鳴った。最初にデモしたら良かったんじゃないのかこれ。英文を入力している側からおかしな所を動的に指摘してくれるサービスだった様に見えたけど、詳細は謎のまま、終わってしまった。

babushka―test-driven sysadmin for rubyists

大事な所が見えなくて、よくわかんなかったす。ごめんなさい。

parse.yの歩き方 -ワシのRubyは4式まであるぞ-

カリスマの発表はさすがの一言で、沢山笑わせていただきました。なんか我々もクリスマスプレゼントをMatzに贈ることになってたり。

時を超えた電子出版の道の中をRubyと歩いていく

企業秘密の発表(内緒)ってなんだそりゃ。RubyKaigi2011での公開を楽しみにしてます。

Ruby Summer of Code 2010のご報告 〜俺たちのDecimalはまだ始まったばかりだ〜

日本人で唯一採択された筑波大学の学生であるさいとうさんの発表。こんなひとがどんどん増えたら、面白いだろうな。