感覚を記憶する試み

ダンス、振りは記憶した。思ったように踊れるかはまた別だけど。
特に、動きと音楽がずれたりすると、自分がとってもおじさんな気持ちになってゲンナリする。タイミングを完璧にした上で、おじさんっぽいダンスになるんだったらいいんだけどさあ。

ダンス終了時に、立っていなくてはならないポジションがある。そういう時には、視野に入る映像を記憶するようにする。経った時に、その映像と違ったなら、キョロキョロしなくても間違いが分かるし、舞台を踊りながら移動中に、その映像へ向けて移動を微調整することができるでしょ?

でも、そんな記憶作業、いつまでできるんだろう、と、さっき言われたことを忘れてしまうじいさんを視野に入れつつ思った。
家に帰ったら、台本を開いたり、復習したりする気力すら失せるんだろうな…その「意思」の衰弱も、老いの中に含まれるとしたら、俳優にとって老いとはなんと恐ろしいものだろう。